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経理BPO・経理代行約5分

記帳代行は資格なしの会社でも頼める?税理士に残す業務の分け方

記帳代行は資格なしの会社にも頼めます。仕訳入力や試算表の作成は税理士の独占業務ではないためです。申告書の作成と税務相談だけは税理士に残し、月次は記帳代行、年次は税理士という分担にすると、費用と安全の両方を保てます。

記帳代行は資格なしの会社でも頼める?税理士に残す業務の分け方

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記帳代行は、資格なしの会社にも頼めます。仕訳の入力や試算表の作成は、税理士の独占業務に入らないためです。税理士にしかできないのは、税務代理・税務書類の作成・税務相談の3つだけ。頼む側が決めるべきは「どの会社に頼むか」より先に、月次の記帳と年次の申告を誰に分けるかです。

この記事は、記帳を外に出したいが、資格のない会社に頼んでよいのか迷っている中小企業の経営者・管理部門の責任者向けです。

※ 2026年10月時点の情報です。法令の条文は国税庁とe-Gov法令検索で確認しました(2026年10月12日)。

この記事でわかること
  • 資格なしの会社に頼める業務と、税理士に残す業務
  • 記帳代行と税理士の受け渡しの流れ
  • 資格の代わりに依頼先で確かめる4点
  • 資格なしの記帳代行が向く会社・向かない会社

記帳代行は資格なしの会社に頼んでも問題ない?

仕訳入力と試算表の作成までなら、資格なしの会社に頼んでも法律上の問題はありません。

記帳まわりの業務の分け方: 資格なしで頼める仕訳入力と試算表、税理士だけの申告書と税務相談、社労士の手続き
記帳まわりの業務の分け方
記帳代行とは、領収書や通帳をもとに会計ソフトへ仕訳を入力し、帳簿と試算表を作る業務です。税理士の独占業務には入りません。

国税庁の「税理士業務とは」は、税理士業務を3つに分けています。税務代理、税務書類の作成、税務相談です。

税理士法の第2条第2項は、記帳の代行を税理士の「付随業務」として書いています。独占の3業務とは別の扱いです。

ただし、名前が記帳代行でも中身で判断されます。申告書を作る、節税の助言をする、と踏み込めば無資格では違法です。違反の具体例と罰則は、記帳代行は税理士法違反?3つの独占業務とNG事例で整理しています。

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資格なしで頼める業務と、税理士に残す業務

月次で繰り返す作業は外に出し、税額が決まる判断だけを税理士に残します。

境目は「判断が税額を変えるかどうか」です。下の表は、業務ごとの頼み先をまとめたものです。

業務 資格なしの会社 税理士
証憑の整理・スキャン 頼める 頼める
会計ソフトへの仕訳入力 頼める 頼める
試算表・総勘定元帳の作成 頼める 頼める
支払・入出金の管理 頼める 事務所による
決算書・申告書の作成 頼めない 頼める
節税など個別の税務相談 頼めない 頼める
税務調査の立ち会い 頼めない 頼める

給与計算そのものは、社会保険労務士の独占業務ではありません。一方で、社会保険の届出の代行は社労士の業務です。給与まで頼むなら、届出を誰が出すかも確かめてください。

事業のご案内経理BPO・記帳代行記帳・請求・支払・給与を、実務ごと引き受けます。同じシステムを自社で使う形もお選びいただけます。

記帳代行と税理士の受け渡しはどう組む?

毎月は記帳代行が試算表まで作り、年1回の決算と申告を税理士が受け取る形が基本です。

記帳代行と税理士の受け渡し: 毎月証憑を渡す、記帳代行が入力、迷う仕訳を税理士へ、年1回税理士が申告
記帳代行と税理士の受け渡し

流れは4段です。毎月、領収書・通帳・請求書を渡します。記帳代行が仕訳を入れ、試算表を返します。迷う仕訳はその都度、税理士に判断を仰ぎます。年1回、税理士が決算を組み、申告書を作ります。

つまずくのは3段目です。「迷う仕訳を誰に聞くか」を決めずに始めると、記帳代行の担当者が判断してしまいます。善意の判断でも、税務相談に近づきます。

数字で見ると、分担の効き目は月次に出ます。当社が経理BPOを導入した10社の集計では、月次決算が締まるまでの日数が中央値で15日から7日に短くなりました(2024年4月〜2026年8月・10社の中央値。個社差は大きい)。締めが早まると、税理士への受け渡しも前に倒せます。

資格の代わりに依頼先で確かめる4点

資格が要らない以上、依頼先の質は資格ではなく、契約の中身と体制で見分けます。

  1. 契約書の業務範囲が「記帳・試算表まで」と書かれているか
  2. 提携する税理士がいるか、自社の税理士と連携できるか
  3. 迷う仕訳が出たときの確認先と、返答までの日数
  4. 担当者の実務経験と、使っている会計ソフトの扱いの慣れ

簿記の資格は、法律上の条件ではありません。持っていれば基礎の目安にはなりますが、それより効くのは「確認先が決まっているか」です。当社は補助金を使った会計ソフトの導入支援で、中小企業が経理のどこでつまずくかを見てきました。その経験から、私はソフトや資格より先に、判断の窓口を決めるべきだと考えています。

続けられるかも、選ぶ材料になります。当社が2023年1月から2026年8月に契約した経理BPO10社のうち、2年以内に解約したのは1社でした(継続率90%)。比べ方の全体は経理代行の選び方5選|比較軸と契約前チェックリストにまとめています。

資格なしの記帳代行で起きやすい失敗

失敗の多くは、業務範囲をあいまいにしたまま「全部お任せ」で契約したことから起きます。

NG: 「申告までまとめて安く」を選ぶ
起きたこと: 記帳代行だと思って契約したら、申告書まで無資格の会社が作っていた。
原因: 契約書に業務範囲が書かれず、宣伝文句だけで決めた。
避け方: 申告書を誰が作り、誰の名前で出すのかを契約前に書面で確かめる。

もう1つは、税理士との受け渡しを決めない失敗です。記帳代行と税理士が別々に動くと、決算の前に仕訳の直しが集中します。月に1回、試算表を税理士にも送ると決めておけば防げます。

資格なしの記帳代行が向く会社・向かない会社

すでに税理士がいるなら資格なしの記帳代行が向き、税理士がいないなら申告まで受けられる先を選びます。

会社の状況 向く頼み先 理由
顧問税理士がいて、記帳が社内で滞っている 資格なしの記帳代行・経理BPO 月次だけ外に出せば、今の税理士はそのまま使える
税理士がおらず、申告までまとめたい 税理士事務所、または税理士と提携した会社 申告書は税理士にしか作れない
取引が月数十件で、社内に担当がいる まだ頼まず、会計ソフトの連携から 外に出す手間のほうが大きくなりやすい

税理士がいるなら資格なしの記帳代行、いないなら税理士事務所か提携のある会社です。取引が少ないうちは、頼まない判断もあります。税理士に記帳まで任せる場合の見方は、税理士に記帳代行を丸投げすると月次が遅れる?で扱っています。費用の目安は記帳代行の費用相場|依頼先別の料金と抑える4つのコツをご覧ください。

今日できる一歩は、手元の業務を表の7行に当てはめることです。「頼める」と「頼めない」に分けるだけで、相談先が1つに絞れます。

経理・バックオフィスの外部委託についてご相談いただけます。

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よくある質問

資格なしの記帳代行会社に頼んで、依頼した側が罰せられますか?

依頼した側への刑事罰の規定はありません。ただし申告の誤りによる追徴課税は、自社が負うことになります。

税理士と顧問契約していても、記帳だけ別の会社に頼めますか?

頼めます。月次の記帳を外に出し、決算と申告は今の税理士に残す分け方が、費用を抑えやすい形です。

資格なしの会社に頼むと、どこまで任せられますか?

証憑の整理、仕訳の入力、試算表と帳簿の作成、支払の管理までです。申告書と税務の判断は任せられません。

資格の代わりに、依頼先の何を確かめればよいですか?

契約書の業務範囲、提携する税理士の有無、迷う仕訳の確認先、担当者の実務経験の4つを確かめてください。

資格なしの記帳代行が向かないのはどんな会社ですか?

税理士がおらず、申告まで1社にまとめて任せたい会社です。税理士事務所か、提携のある会社を選んでください。

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まとめ: 資格より「分け方」で決める

記帳代行は資格なしの会社にも頼めます。税理士に残すのは、申告書の作成と税務相談・税務代理の3つです。

月次は記帳代行、年次は税理士と分け、迷う仕訳の確認先を契約前に決めてください。依頼先の質は、資格ではなく契約の業務範囲と確認の体制で見分けます。記帳の基本は記帳代行とは?できる範囲と失敗しやすい3つの落とし穴でも解説しています。

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