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経理BPO・経理代行約10分最終更新 2026.09.27

経理派遣の時給相場|求人票の時給だけで比べると失敗する落とし穴

経理派遣の時給相場を調べるとき、求人票の時給だけで比べると、マージン込みの請求額や地域差を見落として予算を誤ります。経験・地域・業界・資格ごとの目安と、派遣・正社員・外注の実質コスト比較で注意点を解説します。

経理派遣の時給相場|求人票の時給だけで比べると失敗する落とし穴

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経理派遣の時給相場は、首都圏で未経験1,600円〜1,700円、経験者は1,800円〜2,500円が目安です。地方では200円〜400円ほど低くなる傾向があり、業界や保有資格によっても幅があります。求人票の時給だけでなく、派遣会社のマージンを含めた実質コストで比較することが、外部委託の判断を誤らないポイントです。

この記事は、経理業務の人手不足を派遣で補うか検討していて、時給相場と実質的なコストを把握したい中小企業の経営者・管理部門責任者向けです。

※ 2026年9月時点の情報です。

この記事でわかること
  • 経験・地域・業界別の経理派遣の時給相場
  • 時給から実質的な人件費を計算する方法
  • 経理BPO・正社員採用との費用比較
  • 時給相場を確認する際に見落としやすい注意点

経理派遣の時給相場とは?

経理派遣の時給相場は、首都圏で1,600円〜2,500円、地方で1,200円〜2,200円が目安です。

あわせて経理代行サービスとは?できること6つと料金相場もご覧ください。

費用の目安は経理の時給相場と直接雇用の決め方でも扱っています。

経理派遣とは、派遣会社と雇用契約を結んだスタッフが、派遣先である自社の指揮命令のもとで経理業務にあたる働き方です。時給は経験年数・勤務地域・業界・保有資格の4つで大きく変わります。委託先の裁量に業務を任せる経理BPOとは、指揮命令権の所在が異なる点も踏まえて比較する必要があります。

求人ボックス給料ナビが2026年7月21日時点で公表したデータによると、経理職の平均時給は派遣社員で1,587円、アルバイト・パートでは1,281円でした。派遣は正社員に近い業務範囲を任せられる分、アルバイトより時給水準が高くなります。

経理派遣の時給を左右する4つの要因: 経験年数、勤務地域、業界・企業規模、保有資格
経理派遣の時給を左右する4つの要因

私たちが中小企業の経理体制づくりを支援する中でも、「時給の相場を知らないまま派遣会社の提示額をそのまま受け入れている」経営者は少なくありません。相場感を先に持っておくことが、適正な条件で契約するための出発点になります。

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経験レベル別の時給相場

未経験なら1,600円台、経験者は1,800円〜2,500円まで時給の幅が大きく開きます。

近い論点を経費精算|記帳代行と経理BPOの違いを3つで比較で扱っています。

経理派遣サービスのジャスネットスタッフが2026年9月時点で公開しているコラムによると、経験レベル別の時給相場は次のとおりです。

経験レベル 首都圏 地方
未経験〜初心者 1,600円〜1,700円 1,200円〜1,400円
経験者(2〜5年程度) 1,800円〜2,500円 1,400円〜1,800円
専門的な業務経験者 2,200円〜2,500円 1,800円〜2,200円

経験年数だけでなく、決算業務や連結会計への関与度合いによっても時給は変わります。単純な記帳経験より、月次・年次決算を一人で回せる経験のほうが評価されやすい傾向です。

同じ「経験者」でも、記帳のみの経験と、月次試算表の作成まで一人で完結できる経験とでは、任せられる業務の幅が大きく異なります。

経理事務・管理会計・財務会計で時給の帯はどう分かれるか

職種名より、任せる業務の中身で上の表のどの帯に当たるかが決まります。求人票の職種名が同じでも、業務の範囲で時給は変わります。

任せる業務 当たりやすい帯(上の表) 首都圏の目安
経理事務(記帳・請求書・経費精算) 未経験〜経験者の下側 1,600円〜1,800円前後
財務会計(月次・年次決算、税理士とのやり取り) 経験者 1,800円〜2,500円
管理会計(予実管理・部門別損益・原価計算) 専門的な業務経験者 2,200円〜2,500円

この表は、ジャスネットスタッフの経験レベル別の相場を、業務の中身に当てはめ直したものです。管理会計で表示が出ている検索語も多いのですが、中小企業では管理会計だけを担う派遣はまれで、決算と一緒に任せる形が多くなります。募集条件を決める際は、自社が何を任せたいのかを先に言語化しておくと、相場とのズレを防ぎやすくなります。

経理を外に出すか迷っている方へ

どこまで外に出せるかを、現状を伺って切り分けます

記帳・請求・支払・給与のうち、外に出せる範囲と社内に残す範囲を、無料の相談で整理します。当社は2023年4月から2026年9月までに、経理代行・記帳代行を48社で担当しました。

地域別の時給相場の違い

首都圏と地方の時給差は200円〜400円程度で、年収換算では100万円以上の開きになります。

求人ボックス給料ナビによると、経理職の都道府県別の平均年収は、最も高い東京都で523万円、最も低い沖縄県で341万円となっており、その差は182万円に及びます。派遣の時給相場にも、同じ傾向の地域差が表れます。

地域差が生まれる主な理由は、企業の集積度合いと生活費水準です。首都圏は大企業の本社機能や外資系企業が多く、経理職の需要が地方より高いため、時給が押し上げられやすくなります。同じ経理職でも、需要と供給のバランスが地域によって異なる点は覚えておいてください。

自社の所在地が首都圏か地方かによって、参考にすべき相場が変わる点に注意してください。全国平均だけを見て「高すぎる」「安すぎる」と判断すると、実際の求人条件とずれてしまいます。関東近郊に本社があっても、地方拠点での募集なら地方相場を基準にする必要があります。

業界別・財務職の時給相場が変わる理由

金融業界や外資系企業では、専門知識と語学力が評価され時給2,000円を超えやすくなります。

ジャスネットスタッフのコラムでは、高時給が期待できる業界として次の3つが挙げられています。

業界 時給の目安 求められるスキル
金融業界 2,000円〜2,500円 金融業界特有の会計処理知識
IT・ソフトウェア業界 1,800円〜2,100円 業界特有の勘定科目への理解
製造業 1,600円〜2,000円 原価計算の実務経験

さらに、外資系企業は1,900円〜2,500円程度が目安で、TOEIC700点以上の英語力が求められることが多いとされています。上場企業も1,800円〜2,400円程度と、非上場企業より高めの水準です。

自社が中小企業で上記のような業界に該当しない場合、これらの数字をそのまま自社の採用条件に当てはめると、相場より高い条件を提示してしまうことがあります。自社の業界・規模に近い水準を確認することが大切です。

逆に、金融・IT・外資系と同水準の時給を提示すれば、他業界からの応募も集めやすくなります。人手不足が深刻な業務であれば、相場よりやや高めの時給提示も有効な選択肢の一つ。応募数と採用スピードを優先したい場面では検討する価値があります。

時給を左右する資格・スキル

日商簿記2級やUSCPA、税理士試験科目合格は、時給アップにつながる代表的な資格です。

ジャスネットスタッフのコラムでは、時給向上に有効な資格として日商簿記2級、USCPA(米国公認会計士)、税理士試験科目合格の3つが挙げられています。資格の難易度が上がるほど、時給への上乗せ幅も大きくなる傾向です。

資格に加えて、会計ソフトの操作経験も評価対象になります。当社は補助金を使った会計ソフト・受発注ソフトの導入支援を手がけており、中小企業が経理業務のどこでつまずくかを申請の現場で見てきました。特定の会計ソフトに習熟したスタッフを求める場合、その分の時給上乗せも想定しておく必要があります。

派遣スタッフを受け入れる側としては、必要な資格・スキルを事前に明確にしておくことで、相場より高い条件を提示してしまう事態を避けやすくなります。

時給から実質的な人件費を計算する方法

求人票の時給に派遣会社のマージン約36%を上乗せした金額が、企業側の実質負担額です。

厚生労働省が公表した「労働者派遣事業報告書の集計結果」(令和4年度)によると、派遣料金の平均額(8時間換算)は24,909円でした。これに対し、派遣労働者の賃金の平均額は15,968円です。この差額から算出すると、マージン率はおよそ35.9%になります。

実質単価は「スタッフの時給 ÷(1 −マージン率)」で概算できます。つまり、スタッフの手取りに近い時給が1,800円だとしても、企業側の請求額は時給換算で2,800円前後になる計算です。マージンには社会保険料や有給休暇費用、派遣会社の事業運営費が含まれており、単なる中間搾取ではありません。

たとえば、時給1,800円のスタッフを月160時間(フルタイム相当)で受け入れる場合を考えてみます。時給ベースの支払額は月28万8,000円ですが、マージン込みの請求額は月45万円前後まで膨らみます。見積書に時給しか記載がない場合は、8時間換算の請求単価も併せて確認してください。稼働時間を週3日・1日6時間などに抑えれば、請求額も比例して下がります。

私も、求人サイトに載っている時給だけを見て派遣会社を比較し、あとからマージン込みの請求額に驚いた経営者の相談を受けたことがあります。見積もり段階で、時給と請求単価の両方を必ず確認してください。

注意: 時給だけを比較すると実質コストを見誤る
求人票の時給と、企業が実際に支払う請求単価は別物です。マージン率は派遣会社ごとに異なるため、見積もり時に必ず内訳を確認してください。

経理BPO・正社員採用との費用比較

繁忙期の一時的な人手不足は派遣、経理機能ごと任せたいならBPOが費用面でも合理的です。

あわせて経理外注の費用相場|依頼先4タイプの料金もご覧ください。

経理派遣は稼働時間に比例して費用が発生するため、前述のマージンを含めるとフルタイム受け入れで月40万円台〜60万円台になりやすい料金体系です。一方、経理BPOは業務量に応じた変動費で、月3万円台から依頼できる場合もあります。

時給で比べにくいのは、BPOが「人の時間」ではなく「締めの速さ」を買う費用だからです。経理代行を担当した9社では、月次の締めが平均で翌月20日から翌月8日に、約12日早まりました(2023年4月〜2026年9月。

最も早い会社は翌月5日)。2023年4月から2026年9月までに経理代行・記帳代行を担当した会社は48社で、そのうち31社は継続中です。集計期間は2024年4月〜2026年8月で、個社差は大きいです。

2023年4月から2026年9月までに経理代行・記帳代行を担当した会社は48社で、そのうち31社は継続中です。派遣の見積もりと並べるときは、時給の差だけでなく締めの日数も比較の軸に入れてください。

詳しい費用の内訳は、経理アウトソーシングの費用相場【2026年】内訳と抑え方で解説しています。

経理BPOと人材派遣は、指揮命令権の所在という根本的な違いもあります。派遣は自社が業務指示を出す前提のため、教育コストや管理の手間も費用の一部として見込んでおく必要があります。契約形態ごとの向き不向きは、経理BPOと人材派遣の違い5つ|費用・契約形態を比較で詳しく比較しています。

正社員採用の場合は、時給換算での比較に加えて、採用時の紹介手数料や社会保険料の企業負担分も加味する必要があります。

求人媒体や紹介会社を使えば、採用が決まるまでに数十万円単位の初期費用がかかることも珍しくありません。短期的な人手不足なら派遣、中長期的に経理を任せたいなら正社員採用かBPOという切り分けが基本になります。

派遣を選ばないほうがよいのは、社内に月次決算を締められる人がいない場合です。派遣は自社の指示で動く働き方なので、指示を出す人がいなければ、時給を上げても締めは早くなりません。反対に、締める人はいて入力や精算の手が足りないだけなら、派遣がいちばん早く効きます。

委託先の選び方は、経理代行の選び方5選|比較軸と契約前チェックリストも参考にしてください。

時給相場を確認する際の注意点

時給の安さだけで比較すると、マージンや対応範囲の違いを見落として失敗しやすくなります。

時給相場を確認する際のNGとOK: NG例は求人票の時給だけで比較する・マージン込みの実質単価を確認しない・地域差を考慮せず全国相場で判断する・資格による加算を確認しない。OK例はマージンを含めた実質単価で比較する・自社の地域相場を先に確認する・必要な資格・スキルを明確にする・BPOとの費用も並べて比較する
時給相場を確認する際のNGとOK

派遣会社を時給の安さだけで選ぶのはNG運用です。安さの先に待っているのは、対応できる業務範囲の狭さという想定外のコスト。見積もり時に、マージン率や対応範囲まで含めて比較する姿勢が欠かせません。

全国平均の時給をそのまま自社の地域に当てはめるのも避けたい進め方です。首都圏の相場を地方の求人にそのまま適用すると、条件が実勢と合わず、応募が集まらない事態を招きます。逆に地方の相場を首都圏の募集に使うと、応募自体が集まらないという逆方向の失敗も起こります。

資格や必要スキルを曖昧にしたまま募集をかけるのも失敗につながります。「経理経験者なら誰でもいい」という条件では、決算業務を任せられる人材とそうでない人材の見分けがつきません。任せたい業務の範囲を先に洗い出し、必要な経験・資格を明確にしてから相場を確認する順番が、条件のミスマッチを防ぎます。

人手不足そのものへの対処法は、経理の人手不足対策8つ|原因とすぐできる対応を解説にもまとめています。相場を把握したうえで比較検討すれば、条件のミスマッチはかなり防げます。派遣・BPO・正社員採用のどれが自社に合うか迷う場合は、経理BPOの無料相談で相談することもできます。

経理のどの作業を先に軽くするかは、経理の現状分析(無料)でご相談を受け付けています。契約を前提にしたご案内ではありません。

経理・バックオフィスの外部委託についてご相談いただけます。

経理BPOの無料相談

よくある質問

財務の時給相場は経理と違いますか?

財務は資金繰りや調達を扱うぶん高くなる傾向があります。求人票の職務範囲で確かめます。

経理事務と管理会計では、派遣の時給相場はどう違いますか?

記帳・請求書中心の経理事務は相場の下側、予実管理まで担う管理会計は上側の帯に入りやすいです。

経理派遣の時給相場はどのくらいですか?

首都圏で未経験1,600円〜1,700円、経験者は1,800円〜2,500円が目安です。

経理派遣と経理BPO、費用が安いのはどちらですか?

締める人が社内にいて作業量だけ足りないなら派遣、締める人ごと足りないならBPOが割安になりやすいです。

経理派遣の時給が高くなりやすい業界はどこですか?

金融業界や外資系企業、上場企業で2,000円以上になりやすい傾向です。

日商簿記2級を持つスタッフを希望すると時給は上がりますか?

上がる傾向があります。USCPAや税理士試験科目合格も加算要因です。

求人票の時給と自社が実際に支払う費用は同じですか?

異なります。派遣会社のマージンが上乗せされた金額が請求額になります。

地方と首都圏で経理派遣の時給はどのくらい違いますか?

首都圏が1,600円〜2,500円、地方は1,200円〜2,200円が目安です。

経理・バックオフィスの外部委託についてご相談いただけます。

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まとめ: 経理派遣の時給は「実質コスト」で比較する

経理派遣の時給相場は経験・地域・業界で大きく変わり、求人票の時給にマージンを加えた金額が企業の実質負担額になります。相場を知らないまま契約すると、条件のミスマッチやコストの見誤りにつながります。

自社に合う委託形態が派遣かBPOか判断がつかない場合は、経理BPOの無料相談で、時給相場と費用感の両面から相談することもできます。まずは自社が任せたい業務範囲を洗い出し、派遣会社2〜3社にマージン込みの見積もりを依頼するところから始めてください。

まずは、無料相談から。

「何から始めればいいか分からない」段階のご相談こそ歓迎です。現状を伺い、貴社に合う打ち手を持ち帰りいただけます。