SEVEN SENSES
経理BPO・経理代行9

記帳代行費用の相場は法人でいくら?資本金1,000万円の壁

記帳代行の費用相場は、法人の場合は資本金1,000万円が分かれ目です。税理士事務所なら顧問料込み月4万円程度から、記帳代行専門会社なら月6,000〜2万円が目安。仕訳数・従業員数別の相場と費用を抑える工夫を解説します。

記帳代行費用の相場は法人でいくら?資本金1,000万円の壁

経理業務の棚卸しシート・登録不要

資料を受け取る

記帳代行の費用相場は、法人の場合は資本金1,000万円が分かれ目になり、税理士事務所なら顧問料込み月4万円程度から、記帳代行専門会社なら月6,000円〜2万円が目安です。個人事業主向けの相場をそのまま法人に当てはめると、消費税の課税区分や給与計算の有無で見積もりが大きくずれます。本記事では、資本金1,000万円が費用を左右する理由、仕訳数・従業員数別の目安、依頼先タイプ別の選び方、費用を抑える工夫まで解説します。

この記事は、記帳代行の費用相場を法人の基準で確認したい中小企業の経営者・管理部門責任者向けです。

※ 2026年9月時点の情報です。

この記事でわかること

  • 資本金1,000万円で費用がどう変わるか
  • 仕訳数・従業員数別の費用の目安
  • 税理士事務所と記帳代行専門会社の違い
  • 給与計算・決算を含めた場合の追加費用

記帳代行の費用相場は法人でいくら?結論と全体像

法人の記帳代行費用は、税理士事務所で顧問料込み月4万円前後、専門の記帳代行会社なら月6,000〜2万円が目安です。

記帳代行とは、仕訳入力や帳簿作成といった経理業務を社外の税理士事務所や専門会社に委託することです。法人の場合は個人事業主と違い、消費税の課税区分や給与計算の有無で費用の組み立てが変わります。

依頼先によって料金の考え方が異なるため、まずは3タイプの費用感を一覧で押さえておきます。

依頼先タイプ 料金の考え方 向いている法人
税理士事務所 顧問料込みで月4万円程度〜 決算・税務相談もまとめて任せたい法人
記帳代行専門会社 仕訳数に応じた従量制・定額制 記帳のみを切り出したい法人
経理BPO会社 業務範囲に応じた月額制 給与計算まで含めて任せたい法人
法人の記帳代行費用を左右する4つの要素: 資本金1,000万円の壁、仕訳数・取引量の多さ、給与計算を含むか、税理士か専門会社か
法人の記帳代行費用を左右する4つの要素

当社は補助金を使った会計ソフト・受発注ソフトの導入支援を手がけており、中小企業が経理業務のどこでつまずくかを申請の現場で見てきました。法人の相談では「個人事業主向けの相場だけを見て予算を組んだら、消費税区分の確認で追加費用がかかった」というケースを何度か見ています。次の章から、法人特有の要因を順番に整理します。

依頼先タイプの基本的な違いは、記帳代行の費用相場|依頼先別の料金と抑える4つのコツでも個人事業主と法人を横断して比較しています。あわせてご確認ください。

資本金1,000万円が記帳代行費用の分かれ目になる理由

資本金1,000万円未満の新設法人は原則1〜2期消費税が免税になり、記帳代行の費用も抑えやすくなります。

国税庁が公開する「基準期間がない法人の納税義務の免除の特例」によると、判定のポイントは設立1期目・2期目それぞれの期首時点の資本金額。この金額が1,000万円未満であれば、その期は消費税の免税事業者になります。

ただし2期目の期首時点で資本金が1,000万円以上になると、2期目から課税事業者に切り替わる点に注意が必要です。増資のタイミングによって記帳の複雑さが変わることを、決算期を迎える前に把握しておくと安心です。

免税事業者であっても、インボイス発行事業者として登録すると自動的に課税事業者になります。取引先からインボイス対応を求められる法人では、資本金が1,000万円未満でも課税事業者としての記帳が必要です。この場合、消費税区分の仕訳が増える分だけ記帳代行の作業量も増えます。

特定期間の判定にも注意してください。前事業年度開始から6か月間の課税売上高または給与等支払額が1,000万円を超えると、資本金が1,000万円未満でも2期目から消費税の課税事業者になります。資本金だけを見て免税と判断すると、後から課税区分の仕訳を遡って直す手間が発生することがあります。

インボイス制度と経理実務の関係は、インボイス制度の経理実務とは?請求書処理の4ステップで詳しく整理しています。自社が課税事業者に該当するか迷う場合は、あわせてご確認ください。

Service経理BPO・記帳代行記帳・請求・支払・給与を、実務ごと引き受けます。同じシステムを自社で使う形もお選びいただけます。

仕訳数・従業員数別の記帳代行費用の目安

記帳代行の費用は、月100件以内の仕訳なら月6,000円〜1万円、300件を超えると2万円台が目安です。

弥生株式会社が公開する「記帳代行の料金相場」によると、記帳代行専門会社では月間仕訳数100〜250件程度で月額6,000〜2万円が目安とされています。時間制で料金を設定している依頼先では、1時間あたり2,000〜3,000円程度が相場です。

仕訳数の目安 月額費用の目安 向いている法人規模
100件以内 6,000円〜1万円 従業員5人未満の小規模法人
101〜250件 1万〜2万円 従業員5〜10人程度
251件以上 2万円台〜 従業員10人超・取引が多い法人

大阪の会計事務所が公開する「記帳代行の費用相場」でも、仕訳数の多い法人は月2万円以上かかるケースがあると示されています。従業員数が増えると取引件数も比例して増えやすいため、見積もり時は仕訳数と従業員数の両方を依頼先に伝えることが欠かせません。

課税事業者になると、課税・非課税・不課税の仕訳区分やインボイス番号の確認作業が加わるため、同じ仕訳数でも免税事業者より記帳代行の作業量が増える傾向があります。見積もり時は、仕訳数だけでなく課税事業者かどうかもあわせて伝えてください。

自社の仕訳数が分からない場合は、会計ソフトの「仕訳帳」画面で直近1〜3か月分の件数を数えると把握できます。クラウド会計ソフトであれば、月次のレポート機能で件数が自動集計されることもあるため、まずは自社のソフトの操作画面を確認してみてください。

税理士事務所と記帳代行専門会社、法人はどちらが向くか

決算・税務相談まで任せたい法人は税理士事務所、記帳だけ切り出したい法人は専門会社が費用を抑えやすくなります。

費用の目安は、税理士の記帳代行報酬相場と経理BPO比較で解説しています。

税理士事務所への依頼は顧問契約が前提になることが多く、記帳代行を含めると顧問料に記帳代行分が上乗せされます。弥生株式会社のデータでは、法人向けの顧問料込み記帳代行は月4万円程度からが目安とされています。決算申告や税務調査対応まで見据えるなら、税理士事務所への依頼が安心です。

一方、記帳代行専門会社は記帳業務に特化している分、単価を抑えやすい傾向があります。税務相談の必要性が低く、記帳の代行だけを求めている法人には、専門会社のほうが総額を抑えやすい選択肢です。決算対応が別途必要になった時点で税理士に切り替える、という段階的な進め方を選ぶ法人もあります。

すでに顧問税理士がいる場合は、記帳代行だけを専門会社に切り出せるかどうかも確認しておくと、比較の選択肢が広がります。依頼先の選び方は、経理外注の費用相場|依頼先4タイプの料金でも扱っています。

経理BPOそのものの仕組みは、経理BPOとは?メリット3つと費用相場をわかりやすく解説で整理しています。

依頼前に、決算期変更や事業年度をまたぐ仕訳の扱いまで対応してもらえるかを確認しておくと、契約後に「決算だけは別料金だった」という行き違いを防げます。設立直後で決算をまだ経験していない法人は、初回決算の対応可否を特に確認しておくと安心です。

給与計算・決算対応を含めた場合の追加費用

給与計算を含めると従業員1人あたり月1,000〜2,000円前後が加算され、決算対応も依頼すると別途費用が発生します。

TOKIUMが公開する「経理の外注費用」のデータによると、給与計算のみを依頼する場合の料金体系は基本料金+人数比例制が一般的です。従業員50〜100人規模なら基本料金8,000円〜1万円に加えて、1人あたり1,000〜2,000円が加算されます。記帳から給与計算まで含める経理BPO会社では、トータルで月5万〜20万円前後になるケースもあります。

年末調整を依頼する場合は、従業員数に応じてさらに1人あたり数千円が加算されるケースが一般的です。繁忙期の12月〜1月にまとめて依頼すると、通常月より料金が高く設定されている依頼先もあるため、契約前に確認しておくとよいでしょう。

人数が増えるほど費用も膨らむため、給与計算の外注費用はいくら?人数別シミュレーションで自社の人数に当てはめて試算しておくと、見積もりのずれを防ぎやすくなります。決算対応まで依頼する場合は、記帳代行の月額料金とは別に決算報酬が加算される点も見積もり時に確認してください。

法人が記帳代行の費用で失敗しやすい3つの注意点

法人が記帳代行の費用で失敗しやすいのは、資本金・仕訳数を曖昧に伝えたまま見積もりを取ることです。

法人の記帳代行費用確認でのNGとOK: NG例は資本金区分を伝えずに見積もりを取る・仕訳数を概算で伝える・給与計算の有無を後から追加する・1社だけで即決する、OK例は資本金と課税区分を先に伝える・直近の仕訳数を実数で伝える・給与計算の要否を最初に伝える・複数社を同条件で比較する
法人の記帳代行費用確認でのNGとOK
注意: 資本金と課税区分を伝えずに見積もりを取らない
資本金1,000万円未満で免税事業者のつもりで見積もりを取っても、インボイス登録済みで実は課税事業者だった場合、区分経理の作業が増え費用が想定より上がることがあります。見積もり依頼時に資本金額と課税事業者かどうかを最初に伝えてください。

仕訳数を概算で伝えるのも避けたいNG対応です。「だいたい月100件くらい」といった伝え方では、実際の件数が上限を超えたときに追加料金が発生しやすくなります。見積もりの精度を決めるのは、直近3か月分の実数。

私も、給与計算を含めずに契約したあとで「やっぱり給与計算も頼みたい」と依頼先に相談し、想定より高い追加料金を提示された、という相談を受けたことがあります。給与計算の要否は契約前に決めておくことが、費用の見誤りを防ぐ近道です。

どこから手をつけるべきかの整理は、経理の現状分析(無料)からご相談いただけます。ご契約を前提としたご案内ではありません。

記帳代行の費用を抑える3つの工夫(法人向け)

法人が記帳代行の費用を抑えるには、資本金・仕訳数を先に伝え、複数社を同条件で比較することが有効です。

実際の進め方を先に押さえるなら、記帳代行のやり方|依頼から完了までの5ステップが参考になります。

法人が記帳代行の費用を抑える4つの手順: 仕訳数を把握する、資本金区分を確認する、税理士か専門会社か選ぶ、複数社で見積もりを比較する
法人が記帳代行の費用を抑える4つの手順

第一に、直近の仕訳数を把握します。会計ソフトの入力履歴から3か月分の件数を数えておくと、見積もり時のずれを防げます。第二に、資本金額と課税事業者かどうかを確認します。インボイス登録の有無も含めて伝えると、区分経理にかかる作業量を正確に見積もってもらえます。

第三に、税理士事務所と記帳代行専門会社のどちらが向くかを、決算対応の要否で判断します。第四に、複数社に同じ条件(仕訳数・資本金・課税区分・給与計算の有無)を伝えて見積もりを取ります。条件をそろえずに比較すると、安く見える見積もりが実は対応範囲が狭いだけ、という事態になりかねません。

当社が中小企業のバックオフィス体制づくりを支援する中では、設立2〜3期目の法人から「資本金を増資したら急に記帳代行の見積もりが上がった」という相談を受けることがあります。増資は事業拡大の判断として妥当でも、消費税の課税区分が変わる分だけ記帳の作業量が増えることを事前に知っておくと、見積もりの変化に驚かずに済みます。

自社に必要な依頼範囲が分からない場合は、経理BPOの無料相談で概算を確認することもできます。まずは直近の仕訳数と資本金額を書き出すところから始めてください。

よくある質問

記帳代行の費用相場は法人でいくらですか?

税理士事務所で顧問料込み月4万円程度から、記帳代行専門会社なら月6,000〜2万円が目安です。

法人と個人事業主で記帳代行の費用はなぜ違いますか?

資本金1,000万円を境に消費税の課税区分が変わり、記帳の複雑さと費用に差が出るためです。

資本金1,000万円未満の法人は消費税が免税になりますか?

原則1〜2期は免税ですが、インボイス登録をすると課税事業者になります。

記帳代行に給与計算を含めるといくら上乗せされますか?

従業員数に応じて加算され、1人あたり月1,000〜2,000円程度が目安です。

法人が記帳代行の費用を抑えるにはどうすればいいですか?

依頼範囲を記帳のみに絞り、資本金と仕訳数を伝えて複数社を比較することです。

税理士事務所と記帳代行専門会社、法人はどちらを選ぶべきですか?

税務相談や決算まで必要なら税理士事務所、記帳のみなら専門会社が費用を抑えやすいです。

まとめ: 記帳代行の費用は「法人特有の要因」を踏まえて比較する

法人の記帳代行費用は、資本金1,000万円という消費税の分かれ目、仕訳数、給与計算の有無という3つの要因で決まります。個人事業主向けの相場だけを参考にすると、区分経理や給与計算の追加費用を見落としやすくなります。資本金額と課税区分、直近の仕訳数を整理したうえで、複数社に同条件で見積もりを取ることが、費用の見誤りを防ぐ最短ルートです。

自社の資本金・仕訳数でどのくらいの費用になるか分からない場合は、経理BPOの無料相談で概算を確認することもできます。まずは直近3か月の仕訳数を数え、資本金額と課税事業者かどうか、給与計算の要否をあわせてメモしておくところから始めてください。

Contact

まずは、無料相談から。

「何から始めればいいか分からない」段階のご相談こそ歓迎です。現状を伺い、貴社に合う打ち手を持ち帰りいただけます。